シュペートブルグンダー クーベーアー トロッケン 2022

ドイツ・ファルツのハインフェルト村に拠点を置く家族経営のワイナリーです。 売り先は国内、それも近隣の個人客への販売が占めており、これまで輸出はほとんど行っておりませんでした。

オーナーのベルンハルト コッホは、14歳の時からワイナリーで働き始めて、23歳の時に父からワイナリーを引き継ぎました。ワイナリーを引き継いだ当時、所有する畑は5haでしたが、現在は50haもの土地を所有するに至っています。後継者としてアレクサンダー・コッホが 2年前からワイナリーの仕事に加わっています。アレクサンダーはガイゼンハイム大学で栽培、醸造学を学び、ブルゴーニュやドイツのクニプサー、 ヘーガーで修業をし、経験を積みました。

南ファルツは粘土石灰質土壌のため、ピノ・ノワール、シャルドネ、ヴァイスブルグンダー、グラウブルグンダーに注力しています。他にもドルンフェルダーや、カベルネ・ソーヴィニヨン、 メルロなども植えており、20品種以上を手掛けています。生産比率は白ワインが60%、赤ワインが40%です。畑作業は常駐のスタッフが5名おり、収穫時は40名になります。機械摘みも行います。

ケラーマイスター(醸造責任者)は日本人の坂田千枝さんが勤めています。兵庫県出身です。兵庫県は果樹が豊富な県で、幼い頃より果樹栽培の仕事をしたいと考えていました。『地元の農業高校に進学し、17 歳の時にドイツにホームステイへ行きました。それがきっかけとなり、高校卒業後、ドイツへ行くことを決心しました。』と坂田さんは言います。その後、ドイツの職業訓練カリキュラムを進み、ゲオルグ・ブロイヤーで 9 ヶ月、マイヤー・ネーケルで3年間の研修の後、国立ヴァインスベルク醸造栽培学校でさらに専門的な知識を学び、ケラーマイスターの資格を取得しました。『自分は日本人の女性で、ドイツの人たちに比べ体も小さく、12〜13歳の頃からトラクターに乗ってワイナリーの仕事を手伝っている彼らとは大きな差がありました。畑作業の手伝いだけではお給料も少なく、この先どうしようと考えたときに、醸造の道へ進むことを決めました。醸造のクラスでは25人中、女性は自分一人でした。また、フランスへ日本人の女性がワイン造りに行くことはありますが、ドイツに行く人はほとんどいません。そのためドイツでワイン造りに携わることを考えていた私は、募集のあったベルンハルト・コッホへ入りました。その後、コッホで働くようになり、ケラーマイスターとして現在まで6年間勤めています。ベルンハルトから学んだことは『お客様が求めるワインをつくること』。自分一人でセラーを担当しており、ベルンハルトは私が希望することをやらせてくれます。ピノ・ノワールやシャルドネの収穫時期は自分も畑に出ます。』と坂田さん。

ワインのベストな状態を考えて、添加物は極力加えないようにしています。赤は基本的にノンフィルター、白はベントナイト処理を行わないようにしています。低価格帯のワインにも1つ1つたんぱく質沈殿率のチェックを行っています。『低価格帯のワインも、上級クラスのワインにも同じ労力をかけています。』と坂田さんは語ります。酵母は選別酵母ですが、2009年にブルゴーニュスタイルのピノ・ノワールを造り始めて以来、2013年辺りからVINUMやゴーミヨなどの雑誌に掲載されるようになりました。ブルゴーニュのピノ好きで、それに近づけていきたいと考えています。

畑は南西向きで、標高182mです。手摘みで収穫します。土壌は石灰岩を含みます。発酵はステンレスタンクで22〜30度にコントロールしながら行います。12%を樽に移し、ステンレスタンクと樽で14ヶ月熟成させます。

薄い色合いで美しい透明感があります。シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)らしいイチゴとチェリーの風味。軽やかでありながら、存在感はしっかり。酸味もタンニンもちゃんと感じることができて、構成にまとまりがあります。

【ブドウ品種】 シュペートブルグンダー
【残留糖度】     3.3g/L
【酸度】       5.7g/L
型番 GERBHK-01(ベルンハルト・コッホ)
在庫状況 在庫 3
販売価格
2,860円(内税)
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