ワインショップいいぬま

1990年、カ・デル・ボスコ社が自社の畑を広げるためフランスからカベルネ・フランの苗を買い、栽培し始めたのがそもそものきっかけでした。それまでフランチャコルタでカベルネ・フランだと思い、その名のもと栽培されていたブドウは、新しく植えた正真正銘のフランス産カベルネ・フランとは明らかに別物だったのです。それからこの2種のブドウの特徴を正しく知るため数々の研究がなされました。同じ時期、他の地域でも同じような疑問が持ち上がり、そして北イタリアでカベルネ・フランと呼ばれていたブドウが「カルメネーロ種」であることが明らかになりました。

しかし、カルメネーロ種とこれを用いて作られたワインはイタリアの原産地呼称法上認められていません（IGTやDOCを名乗れない）。よって多くの生産者が知らないふりをしてカベルネ・フランとして生産しましたが、カ・デル・ボスコ社はあえてこの素晴らしいブドウを世に認めさせるため、VDT（テーブルワイン格付け）に甘んじながらもカルメネーロ100％のワイン生産を決意しました。その思いはラベルの絵にも表れています。

紫がかった濃いルビーレッド色。熟れた果実やブルーベリー・ジャム、スパイスやハーブを連想させる凝縮感ある複雑でパワフルな香り。根底に栗やカカオの香りも感じられトースト香が後に広がる。辛口で厚みのある味わい、バランスの取れた上質なタンニンを持ちます。

熟成は3年以上乾燥させた厳選オーク材を使った小樽（65％新樽）で18ヶ月間。さらに瓶内で63ヶ月間。

※VDT格付けの為、ヴィンテージ表記はありませんが2016年のワインです。

【ブドウ品種】　カルメネーロ